【松戸】中国ミニドラマが使う字幕用のAI音声(自動読み上げソフト)は勉強不足ではないのか? カギは千葉県松戸市にあった!
「非現実的だ」と思いながらもついつい見てしまうのが、TikTokのミニドラマ(ショートドラマ)。1話3分程度とテンポがよく、40-90話ほどで完結なので、ふと気づくとかなり長い時間見てしまっている。
そんなミニドラマだが、字幕や翻訳がひどい。お義母さんを「おぎぼさん」と読むのはかわいい方で、若い女性なのに「俺は」としゃべるものは珍しくない。「もしかして、字幕用のAI音声(自動読み上げソフト)は勉強不足ではないのか?」と半分バカにしていた。

特に気になったのは「三ヶ月」を「みこぜ」と読むことだ。「カ月、ケ月を中国では『こぜ』と読むの?」と思って調べると、「个月」(ガユエみたいな発音)で、三ヶ月は「三个月」だった。では「こぜ」とは一体、何なのであろうか? そう思って調べていると、驚くべき事実を発見した。千葉県松戸市に「三ヶ月」と書いて「みこぜ」と呼ぶ地名があったのだ! しかし、三ヶ月地区にある神社はなぜか「三日月神社」だった。「三ヶ月」と「三日月」が混在している理由も知りたくなった。混乱した頭を整理するため、早速現地に向った。

三ヶ月地区は新松戸駅から南に1kmほど。歩いていると、18世紀と19世紀に建てられた石塔を見かけた。昔から人が住んでいた場所ということだろう(高校時代の日本史は赤点なので、鵜呑みにしないで下さい)。

辺りを見回すと「セブン-イレブン 松戸三ヶ月店」があったので、飲み物を買った。レシートにも店外の張り紙にもしっかりと「三ヶ月」の文字が入っている。道路を挟んで反対側の市営住宅は「三ヶ月住宅」だ。近くの同じ敷地内にヤマト運輸の「松戸三ヶ月営業所」と「松戸三ヶ月センター」が入っていた。「ああ、三ヶ月に来たんだなあ」という実感がわいてきた。



ヤマトから三日月神社はすぐだった。石段を上り早速、二礼二拍手一礼をした。賽銭箱の近くに「三日月神社の伝説です。ご自由にお持ち下さい」と書かれた箱があったので、ありがたくA4判1枚の紙をいただいた。





三日月神社の伝説を要約するとこうだ。
鎌倉時代に千葉介頼胤が築いた小金城の鬼門守護祠が始まりとされる。江戸時代に三ヶ月村の人々が山形県の出羽三山の一つ、「月山(祭神:月読尊=ツクヨミノミコト)」を信仰し、持ち帰った「月山の御霊が入った神石」を祀る石碑を建立した。
月読尊は天照大神の弟で、昼夜の起源となった「日月分離」の神話で知られる。行方不明になっていた神石は、平成30(2018)年に氏子が再度月山から拝受して奉納された。
1936年に宮大工の手で茅葺きから新築された。その後、地域の区画整理事業に伴い、高台から現在の位置へと移された。

三ヶ月と三日月が混在している謎について調べを進めると、松戸市役所の公式Facebook(2013年1月11日の投稿)に興味深い見解を見つけた。
それによると、鎌倉時代にこの地を治めた千葉氏の家紋(月星紋)に三日月が含まれていたのが地名の由来だという。そして、戦国時代にはすでに「みこつき」と発音されていたようだ。それが何百年という生活の中で徐々に「みこぜ」へと訛っていき、地名の表記もそれに引っ張られて変わったのだろう。一方、由緒ある神社の方は、月山信仰という建立時の「三日月」を正しく残したというわけだ。

疑問が解けてスッキリした私だが、市役所の投稿には、さらに恐ろしいミステリーが添えられていた。
なんと、南から順に「三ケ月(3)」「二ツ木(2)」と数字が減っていき、そのすぐ近くには「一月寺(1)」というお寺が建っているのだという。これは単なる偶然なのか、それとも別の裏の由来があるのか……。
【今回の結果】
仮定:中国ミニドラマが使う字幕用のAI音声(自動読み上げソフト)は勉強不足ではないのか?
結論:実は千葉県松戸市の歴史ある地名まで学習していた(それがどこで使われるかは、判断できていないようだが)。不勉強なのは松戸市の奥深い歴史を知らない自分だった。
